『ジョゼと虎と魚たち』は、最高に切ない恋の話【映画の原作】

恋に効く本の話。

私は、田辺聖子さんの本が大好きです。

田辺聖子さんの本は、かなり前に書かれた小説やエッセイも古く感じず、むしろ今の時代の「あるある」が書かれていて、田辺聖子さんの先見の明に驚きます。

田辺聖子さんは残念ながら、2019年6月に91歳でお亡くなりになりました。

おせいさんの可愛らしい関西弁、優しさとカラッとしたユーモアに溢れた作品が大好きです。

こんなに〝愛おしい作品〟ばかりなのは、おせいさんのお人柄なんだろうなと思います。

特に、映画『ジョゼと虎と魚たち』の原作が好きなので、この記事で感想を書きたいと思います。

映画の原作『ジョゼと虎と魚たち』

『ジョセと虎と魚たち』は、胸が踊る短編9篇を収録した短編集です。

表題の『ジョゼと虎と魚たち』は映画化されているので、知っている方もたくさんいらっしゃると思います。

妻夫木聡さんと池脇千鶴さんが出演されていて、主題歌がくるりの『ハイウェイ』という最高で最高な最高に決まってる映画です。


くるり – ハイウェイ

僕が旅に出る理由はだいたい百個くらいあって

ひとつめはここじゃどうも息も詰まりそうになった

ですよ、もう出だしから最高でしょ!

小説の『ジョゼと虎と魚たち』は短編小説なのでページ数も少なく、あっというまに読めてしまうんですが、主人公のジョゼの気持ちが切なくて切なくて、堪らないです。

足が悪く車椅子がないと動けないジョゼ。

そんなジョゼと管理人として同棲中の恒夫。

2人のあやうくて儚い恋の話です。

小説は映画とは違う終わり方ですが、きっと映画みたいな結末になるんだろうな、ということを感じさせます。

ジョゼ自身もそれを予見していて、それでも傍にいる限りは幸福で、それでいいと思っている。

そらまめ
ちょっと泣けてきました

やっぱり、絶望しているものって強くて美しいです。

その他の作品も、大人の女性の恋愛模様を切りとった、なんとも言えない愛おしい作品ばかりです。

相手の男性がみんな子供っぽくて、でも「しゃあないな」と思えるのが女心なのかもしれません。

私は、昔の恋人に再会する女性の話『お茶が熱くてのめません』に共感しました。

そう思うと、吉岡に棄てられたのではなく、自分が吉岡を棄てたような気もしてくる。動物的なカンの働くあぐりだから、ネズミが難破船から逃げ出すように、早いこと、吉岡を見棄てたのかもしれない。

『ジョゼと虎と魚たち』p.30より引用

そらまめ
わかる〜!

田辺聖子さんの本は〝恋に効く〟

好きな人がいる人、好きな人がほしい人、彼氏がほしい人、結婚したい人、もう恋愛なんてこりごりだと思っている人…田辺聖子さんの本を読んでみてほしいです。

おせいさんの本は恋に効きます

読むと、男性や自分や友達を愛おしいと思えます。

そして男心ってなんや可愛らしいなとあったかい気持ちになれます。

あと、ドスコイ精神というか、よっしゃなんでもこい!とたくましい気持ちにもなれます。

田辺聖子さんは生前 

恋愛が苦手な人は、言葉数の手持ちが少ないんだと思う。恋愛って言葉が大事だから、本をたくさん読んでほしい。

と語っておられたそうです。

おせいさんの作品の中に出てくる 可愛らしい表現、ユーモア溢れる言葉を自分の中に取り入れることができたら もっと恋愛が楽しめると思います。