沼田まほかるさんの『彼女がその名を知らない鳥たち』という本が好きです。
先日Amazonプライムビデオで、映画化された作品(R-15)も観ましたが、蒼井優ちゃんのえちえちシーンは恥ずかしくて飛ばしました。
いや、いい歳してカマトトぶってるのではなく、蒼井優ちゃんが好きすぎて、そういうシーン(気まずいシーン)は観れませんでした(ノ∀T)
でも映画も小説同様、感動しました。
あのかわいらしい阿部サダヲさんが、あんなに嫌悪感溢れる男性になるなんて…!
蒼井優ちゃんは、ダメな女を演じているはずなのに、どこか儚げで美しく、小説では嫌な女でしかなかった十和子に不思議な魅力を感じることができました。
彼女がその名を知らない鳥たちは、ダメな男と本当にいい男性について考えさせてくれる作品です。

目次
彼女がその名を知らない鳥たち:簡単なあらすじ

十和子(蒼井優)は15歳の離れた陣治(阿部サダヲ)と暮らし、自分勝手で自堕落な生活を送っている。
十和子は働きもせず陣治の少ない収入だけを頼りに暮らしているが、8年前に別れた恋人(竹野内豊)を忘れられず、陣治に強い嫌悪感を抱いている。
そして陣治は、十和子を溺愛していた。
そんなある日、十和子はクレームをきっかけに、時計店で働く水島(松坂桃李)と身体の関係になる。
しかし水島は既婚者で、十和子は遊び相手に過ぎない。
そんな十和子を心配した陣治は、水島を尾行しはじめた。
時を同じくして、警察が十和子の元にやってくる。
8年前に別れ、今も忘れられない黒崎が失踪したという。
十和子は、陣治の部屋で、黒崎から贈られたピアスを発見し、黒崎の失踪には陣治が関わっているのでは?と疑い始める。
登場人物が最低な人間ばかりなのに、なぜか純愛を感じさせる不思議なストーリー。
彼女がその名を知らない鳥たち:ネタバレありの感想

陣治は異常なほどに、十和子を愛しています。
ある日、十和子は水島と口論になり、水島を刺してしまいます。
駆けつける陣治。
そして、十和子は全てを思い出します。
実は、5年前に、黒崎を刺しコロしたのは十和子でした
その後処理をしたのが、陣治でした。
十和子にはその記憶がすっぽりと抜け落ちていて、そんな十和子を陣治は見守り続けていたのでした。
陣治は、十和子に「生きてくれ」と頼み、自ら命を絶ちます。
陣治…切ない(ノω・、)
スマートに振る舞える男と騙される女

やっぱりスマートに振る舞える男性って、モテますよね。
羽振りがよくてカッコイイセリフをさらっと言えちゃう、そんな男性に十和子が惹かれる気持ちもわかります。
でも、彼女がその名を知らない鳥たちに登場するスマートな男は最低な男たち。
最低な男たちの薄っぺらい言葉に騙されてしまう十和子。
いやー、わかります わかります。

そらまめ
私も若い頃はスマートに振る舞える、クソ男に惹かれて痛い目にあいました

おわりに:彼女がその名を知らない鳥たち
『彼女がその名を知らない鳥たち』には、登場人物がみんな最低だけど、真実の愛が描かれています。
作品を通して、本当にいい男とはどんな男なのか、少しわかる気がします。

そらまめ
陣治の深い愛に胸を打たれます

切ない
スマートに振る舞える男性には要注意